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結果より 過程が大事 スポーツ精神の真の価値   2014.02.27

小泉信三練習は不可能を可能にする。

日本のスポーツマンシップを代表する人。小泉信三(慶応義塾大学長)の名言です。小泉は「スポーツは結果ではなく全力で挑む過程にこそ真の価値がある」と言っています。

浅田 スケートトリプルアクセルに挑んだスケーター。回数ではない。前日の挫折を乗り越え、失敗を恐れず、気迫で跳んだ彼女の勇気に世界中が感動しました。スポーツで最も大切なこと。それを思い出させてくれました。彼女はリンクから<逃げ出したかった>に違いない。が、自分へ果敢に挑んだ。卑怯者に成りたくなかった。そんな立派な“日本人”を彼女の中に観ました。お疲れ様でした。そして、ありがとう。

夜更かし最終日となったソチ冬季五輪閉幕式。三か国語(ロシア語・英語・仏語)で挨拶した組織委員長の終宴の弁。スポーツ精神への深い理解と哲学。感動しました。さずが歴史的文豪を数多く生んだロシア民族です。さて、6年後、彼のような教養人が東京にいるのでしょうか。彼のようなスポーツマンシップを持った人がいるのでしょうか。過程より結果が大事…。そんな薄っぺらな言葉を口にする人が東京五輪組織委員長…(?)。小泉信三は草葉の陰でさぞ嘆いていることでしょう。

AD研究所 所長
今野 純



[ コメント ]

  1. Aqua Dynamics Institute より:

    日本人論の原点『菊と刀』(ルース・ベネディクト著)によれば日本文化は“恥”の文化だと言う。その源泉は“卑怯”。日本人が最も忌み嫌うのは<卑怯者になること>だと説いています。親を泣かせること。祖先の顔に泥を塗ること。お天道様に顔向けできないこと。世間に申し訳ないこと。それが日本人が最も嫌うことなのだと説いています。

    彼女はあの晩、悔しさの余り、眠れなかったのかも知れません。翌朝、再び会場へ。リンクに立った時、きっと逃げ出したかったに違いありません。その気持ちが解るだけに日本中が涙したのだと思います。

    AD研究所 今野純