水中PNF法として世界的に有名なバッドラガーズ・リングメソード(BRRM)を学びました。BRRMはスイス生まれ。その第一人者であるウルス・ガンバー氏(バレンス・クリーニック理学運動療法部長)を招いての日本初の特別講習会でした。
氏はBRRM指導歴30年。スイス人気質が香る筋金入りのセラピストです。氏との出会いは5年前(2005年)。バレンス・クリーニック教育センター主催の水中運動療法コースへ招かれたのが最初です。世界的に有名なそのコースの中にアイチ講座が新設。その講師として招聘されたからです。運悪く、その数ヶ月前、自転車で落車。左鎖骨を骨折。アイチの実技指導が出来なくなり、急遽、矢野さん(みずユナイトMU代表)が一緒に行ってくれることになりました。矢野さんへはアイチのことを伏せ「バッドラガーズでバッドラガーズが学べるチャンス」と誘ったのです。
当時、既にガンバー氏はヨーロッパのハイドロ・リハビリテーション分野のリーダー的な存在でした。当然ながら専門性と見識は噂通りでした。加えて思いやりのある暖かな性格と気骨ある立派さに私は深く感銘。いつの日かぜひ日本へお招きしたい。そして日本人ATRI認定者へBRRMの真髄を伝授して貰いたい。そう願っていました。今回、それが実現した訳です。感無量。質の高い講習会だったと自我自賛しています。
これを機にBRRMを極めるセラピストを目指して欲しい。日本人ATRI認定者の皆さん、頑張ってください。期待していますヨ。
AD研究所 今野純
ブログ:http://junkonno1.blogspot.com/
奈良の長谷川正太郎さん(ATRIナショナルトレーナー)からFAXを頂戴しました。『スイスを知るための四つのキーワード』と題したリフレットのコピー。それによると…
①スイス建国の英雄ウィリアム・テル(自由と独立に対する国民の熱い思いを知るハプスブルク家との攻防伝説)
②国家のためヨーロッパ各地に”輸出”された傭兵たち(人的資源として最強を誇るスイス兵)
③国民が政治の主役・主権在民を実践するスイス(道路や都市開発を含む重要な案件はすべて国民投票)
④戦火の乗り越え貫いた永世中立の歴史(国連不加盟国なのに国連本部はスイスにある)
スイス人の屈強さと誠実さはフランス革命でのベルサイユ宮殿の死の攻防で有名。ローマにあるヴァティアン王国のガードマンは今でもスイス人です。あるいは第二次大戦でのドイツ軍との徹底抗戦。軍司令官ギザン将軍の一歩も譲らなかった覚悟の強さ。ついにドイツのスイスへの進攻は出来ず、スイスはほぼ無傷で終戦を迎えた。などなど、誇り高いスイス人気質に関する数々のエピソードがあります。
頑固で気むずかしい性格だったジェームズ・マクミラン(ハローウィック考案者)が晩年、ロンドン(イギリス)→バッドラガーズ(スイス)へ移り住み、Dr.ツインの下でBRRM(バッドラガーズ・リングメソード)の開発に貢献。バッドラガーズで没した。その理由の一つは、多分、スイス人の粘り強さと誠実さに共感したからかも知れません。ウルス・ガンバーさんは当時、最年少の開発メンバーでした。
AD研究所 今野純