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スポーツ施設、横ばい、市場成熟、サービス競う    2012.11.16

フィットネスクラブなどスポーツ施設の売上高は横ばいだった。東日本大震災で2011年春の入会キャンペーンが大きく展開できなかった影響が懸念されたが、健康に対する関心が高まった被災各県では会員はむしろ増加傾向だった。若者のフィットネス離れに改善が見られない一方で、中高年会員の定着率は高く、各社は個別運動指導など付加サービスを充実させている。

最大手のコナミスポーツ&ライフ、2位のセントラルスポーツなど売上高ランキングの上位5社までが前回調査と同じ。フィットネス市場が成熟化する中で、各社とも新規出店に慎重になっている。上位10社で2ケタ増収は、大和ハウス工業子会社のスポーツクラブNAS(東京・江東)など2社だけだった。

セントラルスポーツで会員の平均年齢が50歳まで上昇するなど、定着率の高いシニア顧客の比率が高まっており、足元の会員数は安定して推移している。スイミングや体操などのスクール部門も総じて底堅いようだ。

ここにきて各社が注力しているのが、会員一人ひとりに適した運動をインストラクターがマンツーマンで指導する「パーソナルトレーニング」だ。月会費のほかに1回数千円の料金がかかるが、足腰の不調を運動で改善したい中高年会員らの利用が広がっている。

【スポーツ施設】 ≪第30回サービス業総合調査≫
スポーツ施設を運営する全国の有力企業・団体が対象。売上高はスポーツ施設部門と併設の売店におけるスポーツ用品売り上げの数字。宿泊施設の収入は施設団体がリゾート方式で宿泊施設とスポーツ施設の区別ができない場合のみ売上高に含めた。FC展開をしている場合は、FC加盟金、ロイヤルティー収入を売り上げに含む。コナミスポーツ&ライフの売上高はコナミの健康サービス事業の数字


◆◆◆2012.11.14 日経MJ◆◆◆