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サザンクロス オーナー 北村重憲氏 逝く   2013.05.30

サザンクロス 北村重憲 1伊豆の名門ゴルフ場「サザンクロス」のオーナー北村重憲氏。5月15日、ガンで他界。享年70歳。

古参のフィットネス業界人ならご存知のはず…。創世期だった1980年代の業界誌、月刊『パースパイア』(スポーツビジネス研究所)の発行人だったヒトです。同誌は1982年10月に創刊。1990年11月廃刊しました。

北村さんと初めてお会いしたのは某大手レジャー・コンサルタント会社主催の経営セミナーでした。私は、1980年、米国ミシガン州ディトロイト市を本拠地に急成長したチェーン・ヘルスクラブを長期視察。帰国後、その時、学んだ諸事を雑誌に寄稿。それが縁でセミナー講師をお引き受けしました。時まさに大企業が多角化経営に乗り出そうとしていた頃だったのでセミナー会場は大入り満員。主催者から“VIP”として紹介されたのが北村さんでした。後日知ったことですが、この大手コンサルタント社を買収する商談中だったのだそうです。結局、商談は成立せず、独自に新会社(スポーツビジネス研究所)を設立したわけです。諸事全般、当時の北村さんは多忙な実業家でした。

クラブビジネス ノウハウ本月刊『パースパイア』(Perspire)はスパビジネスの特集が多く、プール他の水回り施設の情報を網羅する編集方針でした。1980年前半、私は関連記事を多く書きました。まもなく“ネタ切れ”。一連のシリーズ記事が終了するのを機に寄稿をお断りすることに決め、新橋の事務所へ伺いしました。たまたま編集長とミーティング中の北村さんと久しぶりにお会いしました。北村さんは米国から帰国したばかりで興味深い土産話しを聴かせてくれました。その中でコーネル大教授がクラブビジネスのノウハウを一冊にまとめ、近々出版する事を知りました。早速、その書籍(Developing And Managing Health/Fitness Facilities)を丸善へ発注。入手。それを“タネ本”に新連載がスタート。結局、私は廃刊号まで書き続けました。

パースパイアの歴代の編集長はその後、次々に出世。例えば、日本エアロビクス協会や日本フィットネス産業協会の初代事務局長は北村さんの下で仕事をした方々でした。

北村さんは海運業で財を成した一族の御曹司。青年時代に世界中を旅し、様々なレジャー施設を知り尽くした。晩年は「カルクナーレ」と言う会社を設立。伊豆伊東をレジャー事業の次世代基地へ創り返ることに情熱を抱いていました。一生涯、夢を追い求めたヒトです。今野 円

ご冥福を心からお祈り申し上げます。合掌。

AD研究所 今野 純


 黒ネクタイ初盆となった今夏、故北村重憲さん(享年70才)を偲ぶ細やかな宴がありました。北村さんは伊豆の名門ゴルフ場(サザンクロス)のオーナー。でも、宴の人々は北村さんが発行人だったフィットネス業界誌「月刊パースパイヤ」(1990年廃刊)の縁者たち。もう20数年前ですから、今では殆どが業界とは無縁の人々です。

「月刊パースパイヤ」はスパ施設の特集が多く、何度か視察ツアーを企画。アメリカ三大スパリゾートだったゴールデンドア、ローズベンタナ、キャニオンランチを巡った珍道中。これが縁で著名な美人スパ・コンサルタントが東京オフィッスを開設することなったこと。など、当時の思い出を話し、北村さんを偲びました。

時間と空間を大枠で捉え、ニュービジネスを次々に起業する青年実業家。富豪一族の長。ですから、当時の“番頭さん”を務めた方によれば何かと刷り寄ってくるヒトが多かったようです。facebook

安らかに…   合掌…