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ヒトと水との関わり 水を大切にしましょう   2014.05.08

地球は宇宙のオアシス 1
地球は宇宙のオアシス 2
地球は宇宙のオアシス 3

地球は宇宙のオアシスです。太陽系第三惑星「地球」。惑星の中で、唯一、地球だけが液体の「水」があるらしい。広大な宇宙の中で地球は取るに足りないほど微小な存在です。が、極めて幸運に恵まれた。地球の誕生は40億年前。やがて海が生まれ、酸素が大気にあふれ、酸素呼吸をする生命体が生まれたのです。今から36億年前だったようです。不思議ですね。何故でしょうか。

液体の「水」が地球上に存在できた理由には大きく3つあると考えられています。先ずは、太陽との程よい「距離」です。受熱量が多くもなく少なくもない。ほんの少し近ければ水は蒸発。逆にほんの少し遠ければ氷になる。液体の水でなければ、生命の誕生はなかったワケです。

二つめの理由は、地球の「自転周期」です。比較的短く、昼夜の温度差が少ない。だから、適度の温度が保たれたのです。液体の水だけではなく、水蒸気も雪や氷も共存できた。そして、最後の理由は、地球の「質量」と「重力」です。例えば、火星は地球の9分の1、重力は2.6倍。月は質量が81分の1で重力は6分の1。つまり、火星も月も大気を表面に引き止めておくことができない。その点、地球は程よい質量と重力があった。こんなワケで液体の「水」が存在できたのです。

地球上にある水の量は約14億5000万k㎡。これが定説です。その殆どが液体の水。なんと約97%が海水です。海の水は太陽に温められ蒸発。上空で雲となり、冷やされ雨となり、地上に降り注ぐ。そして、地下へ沁み込み、川となり、海へと流れます。つまり、水は地上と大気の間を循環しています。大切なのは、淡水、とりわけヒトが飲める水はわずか約0.6%だけ。水の総量をコップ1枚分だとすれば、飲める水はスポイトで一滴分に過ぎないのです。

さて、類人猿の一派であるヒトの祖先は何度目かの氷河期が終わる頃、新生代第三期末に忽然と登場したと考えれています。380万年前、アフリカの草原を既に立って歩いていたようです。何故、彼らは直立二足歩行ができるように進化したのか。謎が多い。

地球は宇宙のオアシス 4諸説ある中でも特に興味深いのは「水棲生活説」です。イギリスの海洋生物学者Dr.アリスト・ハーディが提唱した考え方です。考古学的に化石類が全く発見されてていない“ミッシングリング”といわれる100万年間、水中か水辺で過ごしていた。その結果、イルカなどと同じように皮下脂肪が全身を覆い、塩分を含んだ涙や汗を流し、音声を発するように進化した。二足歩行は浅瀬の水中で覚えたのではないか。つまり、ヒトの遠い祖先にあたる種は長い間、水中での様々な環境に適用することで進化した。サルからヒトへの進化の過程で水中で過ごしたとする考え方です。

確かにヒトはサルとは違う。が、遺伝子的には僅か2%弱しか違いがない。決定的な違いはヒトは直立二足歩行する「裸のサル」だということです。私たちは毎日約2.5ℓの「水」が必要です。年間913ℓ。一生涯で何と25mプール数個分の「水」が必要なのです。「水」がなければヒトの命は保てない。「水」を大切しましょう。

今野純AD研究所 所長
今野 純