今でこそ誰もが知っている常識的な泳ぎ方。背泳で肘を直角に曲げるS字プル。1930年代、この“奇妙”な肘の動きは“Kiefer’s Stroke”と言われていました。1936年、ベルリン五輪、100M背泳で金メダル。その後、誰もがこの“奇妙”な肘曲げ泳ぎをするようになりました。そして、世界中の記録がアップしたのです。
このS字プルをしたヒト。水泳史に残る名スイマーがアダルフ・キーファー氏(Adolph Kiefer)。先日、96歳の誕生日を迎えたそうです。孫ロビン・キファーさんからメールが届きました。今でも定期的に自宅プールで泳いでいるとのこと。
これも今では誰もが知っているプール用品。「ペースクロック」。プールサイドにある60秒計の大時計です。そして、風車状の回転ブイの「コースロープ」。あれの考案者もこのヒト。現役スイマー引退後、1947年、プール商品の製造販売会社(キーファー・アソシエイト)を設立。今は身を引き、名誉会長ですが、氏の“Made in USA”の高品質への拘りスピリットは後継者へ引き継がれています。品質への信頼性が高い。特に、人気の高いのが水難救助やセラピーのアクア用具。世界中から注文が殺到しています。
10年程前までは国際アクアセラピー総会(ATS)で二年毎にお会いしていました(写真参照)。とてもお元気で毎朝ホテルのプールで泳いでいました。多分、五輪メダリストでは世界最高齢でしょう。日本水泳史上の重臣、田畑政治(1898-1984)、小池礼三(1915-1998)、清川正治(1913-1999)、等とは終生親しくされていたようです。スゴイ方です。日本人の金メダル泳者も終生彼のように水泳を楽しんで欲しいですネ。
キファーさんの自宅プール。何とハーネストで泳いでる。96歳ですからネ。凄い。
ハーネストとは、腰部にベルト。それをバンドで吊るす。一方をハンドをプール壁面に固定。バンドを引きづるように泳ぐ。省スペースで泳げる。が、簡単そうに見えて実は難しい。キツイ。
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