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スイミングスクール 40年の実績 プールは元気の源 【新聞記事】  2011.10.17

 泳ぐ楽しさ我が子にも  子供の習い事の上位に浮上 親世代かつて経験

「ピアノより安い」子供の習い事に水泳が見直されている。定番のピアノや最近の英語熱をしのぎ、水泳教室が幼児や小学生の習い事の上位に浮上。フィットネスクラブでは生徒数が再び増え始めた。にわかに広がる人気の背景を探ると、ピアノなどに比べた費用の安さに加え、保護者自身が小学生の時に水泳を習った世代の増加が、下支えしているようだ。

10月初め、東京都世田谷区のフィットネスクラブ「セントラルウェルネスクラブ成城」。午後5時半を過ぎると、青や黄緑の水泳帽をかぶった小学生100人ほどがプールサイドに集合した。「もっと腕を大きく動かして泳いでー」。コーチの指導を受けながら、生徒は次々と泳ぎ始める。6歳と3歳の子供を水泳教室に通わせている女性会社員(39)は「自分も子供のころに体が弱かったので4歳から10年間水泳教室に通っていた。体力がついたので子供にも早いうちから習わせたかった」と話す。セントラルスポーツは主に幼児と小学生が対象の「キッズスイミングスクール」を全国の約160クラブで運営。現在の生徒数は13万人で、今年8月時点の会員数は前年同月比3%増えた。成城のような大型クラブでは平均2千人の子供会員を抱えている。 

2007~08年は生徒の減少が続いたが09年以降はプラスに転じ、11年3月期末は7%増。直近の2~3年は1割近い増加が続いている。平日のレッスンが定員に達し、土日に増設するクラブもあるという。レッスンは毎週1回1時間ほどで、水泳の習熟度別にクラス分けする。月謝は7千~8千円。ベネッセの調査によると、週1回のレッスンで水泳教室の月謝は平均6千100円だが、ピアノ教室は同7千400円。一般的なピアノ教室の場合、月謝に別途教材費が年間1万円前後必要となるため、水泳は割安感があるようだ。都内中心に25クラブを展開するメガロスが7~8月に実施した短期水泳教室は、前年比10%増の6千900人が参加。そのうち6割は非会員だったが、9月以降は昨年より20%増の1200人が定期スクールに入会した。小学4年生と1年生の子供を週1回通わせている主婦(39)によると「ピアノなどに比べると道具を購入する必要がほとんどなくて気軽に始めやすい」。小学生前後の保護者の中心世代である30~40代は、スイミングスクールが拡大した1970~80年代に小学生で、「水泳を習っていた『スイミングスクール世代』が多い。セントラルでは生後6カ月程度の乳児からが対象のコースでは父親の参加も増えているという。

◆◆◆  2011.10.5 日本経済  ◆◆◆