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長野・湯の丸高原(標高1800M)に競泳プール   2013.11.01

新聞記事・イメージ湯の丸高原に競泳プールを「高地練習に」東御市誘致へ

長野県東御市は27日、同市と群馬県嬬恋村にまたがる湯の丸高原に、高地トレーニングに使う競泳用プール施設を誘致する方針を明らかにした。浅間山麓の市町村が進める「高地トレーニングエリア構想」の一環で、首都圏から新幹線などで2時間半ほどの好立地を生かし、競泳日本代表チームなどの練習拠点となる施設を期待。日本水泳連盟と協力し、2020年の東京五輪に間に合うよう、国などに建設を働き掛ける方針だ。

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同日開いた市議会全員協議会で、岩下正浩企画課長が説明した。市は地蔵峠を中心とした標高1800メートルほどの東御市側の同高原一帯に、50メートルの屋内プールの建設を想定。県厚生連小諸厚生総合病院(小諸市)と連携し、トップレベルの選手の健康も管理できるとしている。

今月17日、東御市の田丸基広副市長らが都内の日本水泳連盟事務局を訪ね、プール誘致への協力を求める要望書を提出した。泉正文副会長兼専務理事は27日、取材に「競泳のトップ選手は米国など海外の高地にある施設で練習しており、費用がかさんでしまう。東京五輪に向けて国内に練習拠点ができればありがたい」と同市の構想に期待。現地を視察した上で、国や日本オリンピック委員会(JOC)と今後、協議していく考えを示した。

東京五輪に向けた高地トレーニング用プール施設整備について、文部科学省競技スポーツ課は「具体的な計画はない」としている。

高地トレーニングエリア構想は、数年前に小諸厚生総合病院などが小諸市と嬬恋村境の高峰高原に1周400メートルのグラウンド建設を発案したのがきっかけ。今年3月に同病院を事務局として同市と東御市、北佐久郡軽井沢町、御代田町、群馬県長野原町などが「浅間山麓スポーツ医学研究所」の設立準備委員会を発足し、高地トレーニングに適した浅間山麓一帯へのスポーツ施設誘致を本格化させている。


2013/09/28 【信濃毎日新聞】

2020年 東京オリンピック 決定


 標高2000m前後の高地でするトレーニング。なぜ持久力種目に効果的なのか。そのワケは…

空気が薄い中で血行を高めると酸素欠乏状態になる。それを補う必要が生じ、酸素の“運び役”ヘモグロビンが急増。低酸素の状態でも血行が高まるように体が次第に順応してきます。その状態のまま標高の低い平地へ降りる。急に酸素充満するワケです。間もなくヘモグロビンが急減し、平地の環境に順応します。が、この“間もなく”の間が勝負。この期間、一時的に持久力が高く、疲れにくい体になっている。この状態で試合するば、好成績が発揮できる。これが高地トレーニングの考え方です。

1968年、メキシコ・オリンピック。標高2240mの高地にある中南米の大都会(メキシコシティ)で開催。これが高地トレーニングのルーツとなりました。国家発揚に力を入れていたソビエト(現ロシア)は標高25000m、コーカサツに五輪トレーニングセンターを建設。水泳競技での金メダル大量獲得へ乗り出します。が、思った程の結果は出来なかった。ヘモグロビンの増減には個人差が大きく、タイミングのズレで成果に大きな格差があったからです。その後、1970年代では、呼吸回数を漸減する、模擬的な低酸素トレーニングが大流行しました。この種のトレーニングは肺が壊れるような苦しさがあることがら通称“ラングバスター”(Lung Burster)などと言われました。

今野 純今ではトレーニング中に簡便に乳酸値をチェックできる血液検査キッドがあります。昔とは大違い。高地で行う低酸素トレーニングも大きく様変わりしていることでしょう。日本初となる長野・湯の丸高原の競泳プール。成果を期待しましょう。

AD研 今野純