プールトレーニングとは?
プールトレーニングとは、その名の通りプール(水中)でおこなうトレーニングであり、多くのアスリートが取り組んでいる。
ほとんどのひとがプールに入ったことがあると思うが、水中では陸上にいるときほど自由に身体を動かすことはできないだろう。
その水圧や動いた際の水の抵抗を生かして身体に負荷をかけるのが目的だ。
水中トレーニングで得られる効果とは?
前述した通り、プールトレーニングは水圧や水の抵抗を生かして身体に負荷をかけるトレーニングなのだが、以下のような効果が見込まれる。
①筋力発達
水中では、陸上の10倍以上も抵抗が強くなるといわれている。プールの中を全力で走ったり、連続ジャンプを繰り返すような単純な動作でも相当な負荷が身体にかかるため、下半身から上半身まで全身の筋力向上が見込まれる。
②心肺機能の向上
プールに入ると、陸上にいるときと比べて少し息が苦しく感じるだろう。それは水圧とよばれるものの作用であり、身体の胸郭(胸のあたり)にその水圧がかかることにより苦しく感じているのだ。
胸郭に負担がかかると、肺活量が減少して普段よりも呼吸がしづらくなる。したがって水中では水圧に抵抗して呼吸をしなければならないので必然的に心肺機能があがる、というわけだ。
③効率的なエネルギー燃焼
プールは水で満たされているため、浸かっているだけどんどん体温がうばわれていく。それに対して身体は体温を維持しようとするするため、体温を上げるために身体はエネルギーを消費する。したがって陸上で運動するときよりも短時間で運動の効果を出すことができる。
プールから上がったあと、すごい脱力感におそわれた経験はないだろうか?それは陸上で運動したときよりも多くのエネルギーを消費しているためだ。
どんなトレーニングをすればいい?
実際のトレーニング内容だが、これに関してはあまり難しく考える必要はない。
前述した通り、走る・跳ぶを繰り返すだけでも非常に効果的なトレーニングとなるため、サッカー・バスケット、ラグビーやバレー、柔道やレスリングなどどんなスポーツにおいても取り入れるべきトレーニングだ。
走り込み15m〜25m×10本、その場でジャンプ10回を3セット〜5セットなど、自身の体力に合わせてトレーニングメニューを組んでみよう。ウサイン・ボルトのプールトレーニング
プールトレーニングの注意点は?
ここまでは魅力的な効果ばかりをあげてきたが、もちろん注意点もある。
まずはいきなり飛び込んだりしないこと。水中では水圧により血管が圧迫され、血圧が上がることもあるため、急に飛び込んだりすると急激に血圧があがってしまう可能性もある。足からゆっくり入るようにしよう。
また低すぎる水温にも要注意だ。冷たい水にいきなり入ると、心臓に大きな負担がかかってしまう。自分だけのために水温を調整することはできないだろうから、入る前にシャワーなどで少しずつ身体を慣らしておくとよい。
プールトレーニングを有効活用する
プールでのトレーニングは身体に大きな負担をかけず、短時間で効率的に効果が出せるメリットがあるので、ぜひ普段のトレーニングの中に定期的に取り入れてほしい。
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ヒトの「脳」は不思議です。見たいモノしか目に入らず、聞きたいコトしか聞こえない。分かりたいコトしか分からない。だから、水の利点や効果を、何度言っても、何度見せても、理解したくないヒトがいるワケです。「脳」がブロックしているからです。
今野 純(AD研究所所長)