facebook instagram

プールでアクアはどうあるべきか。その役割と意義を考えよう。  2011.02.14

ィットネス業界の市場規模は2.2兆円。クラブ数1600。従業員33万人。1クラブ当りの売上高1.3億円、従業員数19名、従業員一人当りの売上高660万円。毎年秋に実施する「特定サービス産業実態調査」(経済産業省)でのフィットネスクラブの客観的な実態数値です。

2008年秋、リーマン・ショックを契機にフィットネス市場が落ち込んだ様子がよく分かります。リーマン・ショック(Lehman Shock)とは米国の名門投資銀行リーマン・ブラザーズが破綻(2008年9月)。これが世界的な金融危機の引き金となったことを言います。それまでは40歳以下の若年女性層と40歳以上の中年男性層の二つの堅実なフィットネス市場があり安定的成長を果たしてきた。例えば、関連他業種であるゴルフ場・ゴルフ練習場・テニスクラブ・スイミングスクールなどはリーマン・ショックの前から業績不振だったのですが、フィットネスクラブは繁盛していたのです。

前記した調査レポートを見ると、リーマン・ショック以後、大手クラブは出店計画を凍結。フリーイントラ他の人件費カット。コストマネージメントを徹底。会費の分化と割引を実施。当然ながら売上高は減少。でも、メンバー数の維持が重要。そんな経営方針で凌いでいる実態が読み取れます。既存店の新規入会者が伸びない。新規出店がない分、既存店の落ち込みをカバーできない。それが問題。業界大手5社はそんな悩みを抱えているようです。ですが、相変わらず①コナミ、②セントラル。③ルネサンス、④ティップネス、⑤メガロスの存在感は圧倒的です。それに比べ、中堅クラスに浮き沈みが目立ちます。その中にあってアクトスとジェクサー(JR東日本スポーツ)が好調。次の時代を担うニューリーダーといっても過言ではさなそうです。

言い尽くされたことではありますが、わが国は人類史上いまだ経験したことのない稀に見る少子高齢化社会に入っています。昨年(2010年)、経済大国ニッポンの中核的な企業戦士だった団塊の世代600万人が一斉に会社から消えました。人生80年。日本人の平均年齢は42歳。この『見えざる革命』の中で今後フィットネス業界はどうあるべきか。コスト面でマイナスだからという理由でプール施設を排除。”お荷物”だと嘆く。本当にそんな見方や考え方でイイのか。プールを活用せずに『見えざる革命』を乗り越えられるのか。これからアクアの役割や意義はどうあるべきか。などなど、ジックリ考え、シッカリした行動指針を持たねばなりません。

AD研 今野純