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健康か体力かの選択。大震災から学んだこと…。  2011.05.25

フィットネス業界通から聞いた”Good News”です。

3.11東日本大震災後、首都圏クラブは軒並みガタ減りだった入会者数が4月⇒5月と徐々に回復傾向にあるらしい。大手クラブの中には前年同月比でアップする見込みのクラブもあるとか。新規の多くが若い男女。入会動機には「帰宅難民を経験して体力の大切さを痛感したから…」と言うのが案外多いのだそうです。

確かに、あの日、地震と停電とで首都圏の交通網は全滅。大混乱。会社⇒自宅へ戻れなかった”帰宅困難者”は10万人(?)。都内の大型量販店チェーンでは展示していた自転車が完売したとか。上野アメ横のシューズ店では一晩でスニーカー1000足(?)が飛ぶように売れたとか。日本橋から湘南まで40数キロを徒歩で帰った猛者がいたとか。多くの方は途中で帰宅をギブアップ。臨時避難所で止むを得ず一夜を明かしたのです。あの夜は様々なドラマがあったに違いありません。

被災地では体力の有無が生死を分けた。なにせ時速90キロで押し寄せた巨大津波だったのですから…。ビル5階へ二段跳びで階段を駆け上がれた人。高台まで一気に走れた人。プール天井の梁に掴まって一命を保った人もいたとか。機敏な判断と行動、そして体力の有無が分かれ目になったに違いありません。

健康よりも体力が大事だと痛感した人が多かったのでしょう。だからそこ基礎体力の増強を目指してフィットネスクラブへ入会する。そうだとしたら、あの日の実体験が”重い腰”をあげる切っ掛けになった。クラブ入会者はピンチをチャンスへ変える人とも思えます。

思い返してみれば、1995年の阪神淡路大震災。2001年のNY多発テロ災害。いずれも1年後にはフィットネス人口が増加しました。NYは「点」、阪神淡路は「線」、今回の東日本は「面」。それぞれ被害規模や復興度が違う。ですから、1年後のリアクションは違うのかも知れません。が、健康と体力は表裏一体だとどこかで勝手に思い込んでいた。それが、実は健康と体力の間には微妙に隙間がある。敢えて双方のいずれかに優先順位をつけねばならないとしたら「体力は健康に勝る」と感じた人々が増えたということかも知れません。

業界通から聞いたもう一つのこと。今夏の電力15%削減問題。大手クラブは営業時間の短縮。週休館日の実施。それに伴いスタジオ&プールでのグループレッスンの削減を検討中とのこと。フリーイントラにとっては受難の日々が続きそうですが、ピンチをチャンスに変える。この姿勢が次の成長を約束します。Good Luck!

AD研 今野純